春の夜の夢のごとし
30代最後の歳になり、自分には何か人間としての深みのようなものが足りないと感じるようになりました。
何か教養を深めたいという思いに駆られ、平家物語を読み始めました。
活字は嫌いではないですが、高校時代は世界史を選択していたこともあり(言い訳)、
平安時代の時代背景や登場人物にピンとこず、とりあえずアニメの平家物語から入ることにしました。
アニメバージョンの主人公は「びわ」という後に語り部になる架空の女の子キャラクター。
平家が滅びゆく様子を彼女の目線から描いたストーリーです。
全11話で1話が約20分なので、展開は非常に早いですが、平家物語のストーリーがだいたい掴めるようになっています。
印象的だったのは、平清盛の息子である平重盛は非常に優れた人格の持ち主であり、平家一族や朝廷からも人格者として一目置かれる存在でした。その重盛が若くして亡くなり、傲慢な性格の清盛を諫める人がいなくなり、これをキッカケに平家が滅びていくというところです。
これは企業経営でも教訓になる話だと思います。有能なリーダーを失うことで組織そのものが解体してしまうことはよくあることです。
次世代のリーダー育成、小手先のテクニックではない人格の形成、大人になってからでも学ぶことが多い物語でした。